おねしょ(夜尿症)
おねしょ(夜尿症)とは「5歳をこえて1か月に1回以上夜中睡眠中に尿失禁を認めるものが3か月以上つづく」と定義されています。7歳時点での夜尿症の有病率は10%前後とされ、7歳以降も自然軽快することが期待されるため以前であれば「見守り(経過観察)」が治療の主体となっていました。しかし2016年に日本夜尿症学会が診療ガイドラインを提示したことにより治療の主体が「経過観察(受け)」から「薬物療法(攻め)」に変わってきているのが事実です。これらの背景には夜尿症自体が子供本人に非常に精神的ストレスになっていることと、家族に対しても心理的、経済的負担が大きいことが挙げられます。
積極的に治療を行うことが主流となった現在、6歳以降で夜尿症が続くお子様であれば泌尿器科を受診することをお勧めいたします。
夜尿症の治療
まず尿検査、超音波検査を行い、尿は正常であるか、先天的に尿路に異常がないかを検査しなければなりません。その後に基本的には3本立ての治療を行うことになります。
- 夜の尿量を少なくするお薬での治療
- 夜尿アラーム
- 生活指導
の3本です。
ガイドラインでは内服治療もしくは夜尿アラームが第一選択の治療法となっておりますが日本では残念ながら夜尿アラームでの治療は保険適応外になってしまいますので当クリニックではまずお薬での治療と生活指導を行い、数か月間、最大の容量でお薬を投与しても改善がなければ夜尿アラームでの治療を考える流れとなっております。6歳をこえて夜尿症にお悩みの方は一度専門医への受診をお勧めいたします。