前立腺肥大症
前立腺という臓器は男性のみに存在しており骨盤の一番底にある臓器です。
膀胱の出口につながる尿道を取り囲む形で存在しており年齢を重ねるにしたがって徐々に大きくなり尿道を圧迫することで様々な症状(尿が出にくい、尿が近いなど)が現れます。このように症状がみられるようになると前立腺肥大症と診断することができます。前立腺が大きいだけでは前立腺肥大症とは言えません。
前立腺肥大症の治療
基本的にはお薬での治療と手術に分けられます。
前立腺肥大症の治療は歴史も古く様々な治療薬が存在しており、手術の方法も年々進化しています。まずはαブロッカー(前立腺部尿道を弛緩させる)を使用し状況に応じて5α還元酵素阻害剤(前立腺の容積を小さくする)やPDE5阻害剤(前立腺や膀胱の出口を弛緩させたり骨盤の血流を増加させたりする)を併用します。また頻尿が主な症状の方は頻尿のお薬を併用することも多いです。
フォローアップに関しては尿検査、超音波エコー検査、尿流検査を行い定期的に排尿の状況を客観的に分析します。これにより患者さんの症状と検査結果を見合わせることができ前立腺肥大症のその後の経過予測や治療方針の変更なども考えることが可能になります。
なお、お薬の治療に十分反応しない場合や、お薬の治療中に尿が全くでなくなったりした場合は手術の適応になりますので入院管理が可能な病院をこちらでご紹介させていただくことも可能です。