慢性腎臓病
高血圧による腎機能の低下、高尿酸血症、痛風に伴う腎機能の低下など生活習慣病に関わる慢性的な腎機能の障害と糸球体腎炎などの尿を作り出す組織自体の病気により腎機能が低下する場合があります。腎機能障害が進み最終的に体内の毒素や水分が適切に排泄できないレベルまで到達すると透析が必要になるためその前段階でしっかり予防・治療をすることが大事になります。
腎炎では尿検査で血尿や蛋白尿がみられることがあります。蛋白尿が毎日大量に出ると体内から蛋白が減少し浸透圧の関係から下肢をはじめ様々な部位にむくみが出現します。持続的に毎日3g以上の蛋白尿を認め、さらに体内のアルブミンという蛋白が3g/dLをきるようになるとネフローゼ症候群という状態になります。ネフローゼ症候群は疾患群ですので個々の病気により腎機能低下のスピードは異なりますが放置すると徐々に腎機能の低下を招きます。診断を助けるための検査として詳細な血液検査や腎臓の組織を調べる腎生検が行われることが多いです。
足のむくみはよく見られる症状なだけに年齢のせいや代謝が落ちたせいにされがちですが腎炎の場合、診断の遅れが治療の遅れにもなり治療しても腎機能が元にもどらないこともあるため足のむくみの症状は気づいた時点で受診することをお勧めします。